仙台の夏

石川 善助 完結 全2話 760字 約2分 2022年6月27日 更新

玻璃器の和蘭魚が、湯のやうな水にあえいでゐた、蒸暑い室を出て政宗は新しい青葉の城楼に立ち、黄昏の市を眺めてゐた。光は次第に影つてしまひ、暗に町は沈んで行つた。兵は長い戦も終へ、静かな心のゆとりの中に、かすかな信仰の願ひさへ芽ぐんでゐた。広瀬川原は河鹿のなく、寂びまいぞ寂びまいぞと…
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底本: 日本随筆紀行第四巻 岩手|宮城|福島 川面燦めき岸辺萌ゆ(作品社) ※青空文庫の公有作品です。入力・校正は青空文庫の方々によるものです。

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