二人の友

森 鴎外 完結 全2話 1.2万字 約23分 1999年10月16日 更新

私は豊前の小倉に足掛四年いた。その初の年の十月であった。六月の霖雨の最中に来て借りた鍛冶町の家で、私は寂しく夏を越したが、まだその夏のなごりがどこやらに残っていて、暖い日が続いた。毎日通う役所から四時過ぎに帰って、十畳ばかりの間にすわっていると、家主の飼う蜜蜂が折々軒のあたりを飛…
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初出 — 「アルス」1915(大正4)年6月

底本: 新潮日本文学1 森鴎外集(新潮社) ※青空文庫の公有作品です。入力・校正は青空文庫の方々によるものです。

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