ノベリズ
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久生 十蘭 完結 全2話 1.3万字 約26分 2008年1月16日 更新
あぶれ駕籠 「やけに吹きっつぁらしますね」 「うるるる、これはたまらん。睾丸が凍えるわ」 師走からこのかた湿りがなく、春とはほんの名ばかり、筑波から来る名代の空ッ風が、夕方になると艮へまわり、梢おろしに枯葉を巻き土煙をあげ、斬りつけるようにビュウと吹き通る。いやもう骨の髄まで凍え…
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底本: 久生十蘭全集 Ⅳ(三一書房) ※青空文庫の公有作品です。入力・校正は青空文庫の方々によるものです。
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