梅雨紀行

若山 牧水 完結 全2話 1.0万字 約21分 2001年2月8日 更新

發動機船は棧橋を離れやうとし、若い船員は纜を解いてゐた。惶てゝ切符を買つて棧橋へ駈け出すところを私は呼びとめられた。いま休んでゐた待合室内の茶店の婆さんが、膳の端に私の置いて來た銀貨を掌にしながら、勘定が足らぬといふ。足らぬ筈はない、四五十錢ばかり茶代の積りに餘分に置いて來た。 …
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底本: 若山牧水全集 第八巻(雄鶏社) ※青空文庫の公有作品です。入力・校正は青空文庫の方々によるものです。

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