われから
一 霜夜ふけたる枕もとに吹くと無き風つま戸の隙より入りて障子の紙のかさこそと音するも哀れに淋しき旦那樣の御留守、寢間の時計の十二を打つまで奧方はいかにするとも睡る事の無くて幾そ度の寢がへり少しは肝の氣味にもなれば、入らぬ浮世のさま/″\より、旦那樣が去歳の今頃は紅葉舘にひたと通ひ…
これは青空文庫の作品です。著作権の切れた作品を、 読みやすさを確かめるために置いています。 図書カードを見る
書いて、読む
一 霜夜ふけたる枕もとに吹くと無き風つま戸の隙より入りて障子の紙のかさこそと音するも哀れに淋しき旦那樣の御留守、寢間の時計の十二を打つまで奧方はいかにするとも睡る事の無くて幾そ度の寢がへり少しは肝の氣味にもなれば、入らぬ浮世のさま/″\より、旦那樣が去歳の今頃は紅葉舘にひたと通ひ…
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