もののまちがひ 「田園記」を読みてこの拙文を著者井伏君に呈す

佐藤 春夫 完結 全1話 2,176字 約4分 2019年2月15日 更新

井伏鱒二君の文は虚実相半して自ら趣を成すものである。たとへばそれは歪んだ面をもつた田舎の理髪店の鏡のごとく現実を歪んで映し出してゐる。しかし決して現実の姿を総体として誤ることなく映し出してゐるのも事実であつて、そのままならぬ姿の現実、現実を井伏特有の方則で歪めてゐるところに君の所…
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初出 — 「作品 第五巻第七号」1934(昭和9)年8月1日

底本: 定本 佐藤春夫全集 第20巻(臨川書店) ※青空文庫の公有作品です。入力・校正は青空文庫の方々によるものです。

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