日本婦道記 松の花

山本 周五郎 完結 全5話 1.1万字 約21分 2019年2月14日 更新

北向きの小窓のしたに机をすえて「松の花」という稿本に朱を入れていた佐野藤右衛門は、つかれをおぼえたとみえてふと朱筆をおき、めがねをはずして、両方の指でしずかに眼をさすりながら、庭のほうを見やった。窓のそとにはたくましい孟宗竹が十四五本、二三、四五とほどよくあい離れて、こまかな葉の…
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初出 — 「婦人倶楽部」大日本雄辯會講談社、1942(昭和17)年6月

底本: 山本周五郎全集第二巻 日本婦道記・柳橋物語(新潮社) ※青空文庫の公有作品です。入力・校正は青空文庫の方々によるものです。

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