四つの都

46話 四つの都 四六

318字 約1分 2013年7月30日 公開

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庄平、廊下を出て、見ている。

その庄平を、初枝がそわそわと見ている。

清子、決勝点へ入る。

初枝、放送する。

初枝「只今の女子職員の競争の成績を申し上げます、一着、尾形清子先生!」

放送する初枝の顔へ、雨が降って来る。

テントの外へ、シルクハットの頭を出していた来賓の頭上へも、雨が降る。

来賓慌てゝ、頭をひっこめて、シルクハットを取る。頭が禿ている。

観覧席、雨で動揺する。

その中に、蜂谷十吉が、まるで当然の如くまじっているのが、不気味だ。(雨男の真髄はこゝに至って完全に発揮されたのである)

初枝、放送する。雨。

初枝「次は女子高等科二年生の薙刀体操であります」

放送しながら、さきに庄平の立っていた処を見る。

しかし、庄平は、もういない。

初枝、失望する。

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