牛ひきの和太郎さんは、たいへんよい牛をもっていると、みんながいっていました。だが、それはよぼよぼの年とった牛で、おしりの肉がこけて落ちて、あばら骨も数えられるほどでした。そして、から車をひいてさえ、じきに舌を出して、苦しそうにいきをするのでした。 「こんな牛の、どこがいいものか、…
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初出 — 「花のき村と盗人たち」少国民文芸選、帝国教育会出版部、1943(昭和18)年9月30日
底本: 牛をつないだ椿の木(角川文庫、角川書店)
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