私本太平記 05 世の辻の帖
先帝後醍醐の隠岐遠流。 二皇子の四国流し。 その日は近かった。あと二日ほどでしかない。洛中は車馬のうごきにも緊迫した時局が見えて、不気味な流言もまま飛んでいた。 「楠木はまだ生きている!」 「正成はまだ死んではいない」 「赤坂落城のさい死んだとみせ、じつは大塔ノ宮と共にどこかで指…
これは青空文庫の作品です。著作権の切れた作品を、 読みやすさを確かめるために置いています。 図書カードを見る
書いて、読む
先帝後醍醐の隠岐遠流。 二皇子の四国流し。 その日は近かった。あと二日ほどでしかない。洛中は車馬のうごきにも緊迫した時局が見えて、不気味な流言もまま飛んでいた。 「楠木はまだ生きている!」 「正成はまだ死んではいない」 「赤坂落城のさい死んだとみせ、じつは大塔ノ宮と共にどこかで指…
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