独房

小林 多喜二 完結 全2話 1.8万字 約35分 2007年1月13日 更新

誰でもそうだが、田口もあすこから出てくると、まるで人が変ったのかと思う程、饒舌になっていた。八カ月もの間、壁と壁と壁と壁との間に――つまり小ッちゃい独房の一間に、たった一人ッ切りでいたのだから、自分で自分の声をきけるのは、独り言でもした時の外はないわけだ。何かものをしゃべると云っ…
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初出 — 「中央公論 夏期特集号」中央公論社、1931(昭和6)年7月

底本: 工場細胞(新日本文庫、新日本出版) ※青空文庫の公有作品です。入力・校正は青空文庫の方々によるものです。

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